真空吸引加圧鋳造機 K2NEXT

用途
金、銀、ホワイトゴールド、真鍮等の精密鋳造に最適な、真空吸引加圧鋳造機です。

 

特徴
  • 不活性ガス中で無酸化鋳造
  • 地金の酸化を防止するアフターモード
  • ガス巣と充填不足防止
  • 詳細なパラメーターを簡単に保存可能
  • 高性能な加熱温度制御

(1)不活性ガス中で無酸化鋳造

溶解チャンバ内および鋳型チャンバ内を不活性ガスで満たすことで、無酸化鋳造を実現しました!
下記の利点等があります。
・充填性の向上 ⇒ 薄物、細物に最適!
・鋳造物金属組織の改善 ⇒ 延性が向上し、不良率が減少!
・低温での鋳造が可能 ⇒ 厚物でもヒケにくい。石留鋳造にも最適!

 

(2)地金の酸化を防止するアフターモード 特許取得済み

従来機では、地金溶解後に鋳型室を開けると溶解室にも大気が入り込み、地金や坩堝が酸化するという問題が発生しました。K2NEXTでは、地金溶解後に鋳型室を開けても大気が入り込まない構造(不活性ガス雰囲気維持)により、地金・坩堝の酸化を最小限にすることが可能です。加えて地金溶解時の湯漏れは、鋳型を無駄にし、ワックス取り・ツリー立などの作業がやり直しとなってしまいます。特に石留鋳造の場合には、中途半端に充填された製品からの石の取り外し、未充填箇所からの石の回収など非常に大きな無駄がありました。K2NEXTでは地金を溶解し、湯漏れがないことを確認した後に鋳型をセットすることが可能なので、これらの大きな無駄の発生を未然に防ぎます。

 

(3)ガス巣と充填不足防止 特許取得済み

溶解地金が埋没材と接触した際、発生するガス。このガスが鋳物に閉じ込められることにより、巣や充填不足の原因になっていました。K2NEXTでは、発生したガスを一旦抜いた後に加圧をかけることが可能です。地金に応じた最適な加圧タイミングを設定することで、鋳物へのガス混入を最小限に抑えます。

 

(4)詳細なパラメーターを簡単に保存可能

多種多様な地金・デザインの鋳造品質を検証・管理するため、金性や地金量等の詳細のパラメータ(レシピ)を保存することが可能です。100パターンのレシピが保存できるので、金性毎の鋳造パラメータ管理と品質の向上が容易になります。これにより担当者が不在でも通常と同品質の鋳造をおこなうことが可能です。

 

(5)高性能な加熱温度制御

金性、地金量に応じてPID(温度制御方法)をオートチューニング(自動設定)し、適正なPID定数を自動で計測-演算-設定します。また、三段階の温度領域に対して最大出力(より強く、より弱く)の設定変更が可能です。亜鉛等の蒸発しやすい合金に対しては、繊細に加熱することにより、地金の減りの減少に大きな効果を発揮します。

 

ショットメーカ SM1(オプション)

ショットメーカ SM1をK2NEXT本機に組み込むことで、良質なショット地金を簡単に作ることが可能です。
Yasuiが独自に設計した「真空引き後のガス置換内での地金溶解」→「冷水タンクに落とす」システムにより、ショット地金の酸化は最小限に抑えられます。
電気を使用せずに、水力だけで最適なサイズのショット地金を形成します。

仕様

型式 VPC K2NEXT 16000 VPC K2NEXT 8000
鋳造方式 真空吸引加圧システム
最大加圧 0.3MPa(内臓タンクによる)
置換ガス 不活性ガス(アルゴン)
メモリー数 100メモリー
制御方式 特別設計マイクロプロセッサー制御
PID温度制御
温度精度 ±2℃
加熱 誘導加熱(特別設計による撹拌機能付き)
発振出力 10Kw 4.8Kw
冷却水 水道直結式冷却水
毎分3L以上、0.15MPa、水温30℃以下
鋳型 自動フラスコ上昇による加圧シール
最大鋳型サイズ 標準:直径125mm×230mm(H)
オプション:直径125mm×300mm(H)
地金容量 242cc 158cc
最大溶解地金 容量 150cc 100cc
重量 24K:3.0kg
18K:2.3kg
14K:2.1kg
925Ag:1.5kg
24K:2.0kg
18K:1.55kg
14K:1.4kg
925Ag:1.0kg
ショットメーカ SM1(オプション)
データ出力 USBメモリー(2-16GB)
温調範囲 K-type 1200℃ 1200℃
R-type 1450℃ 1300℃
真空到達度 0.1~10hPa(真空ポンプにより異なる)
真空フィルタ 高メッシュ・本機前面パネルから交換可能
電源 3相 380V ±10%
50/60Hz 11KVA
3相 380V ±10%
50/60Hz 6.3KVA
装置外寸 746(W)×685(D)×1191(H)mm
装置重量 約250kg

 

 

仕様及びデザインは、2015年8月現在のものです。技術改善などにより、予告なしに変更することがありますが、ご了承下さい。
実際とは色合いなど多少異なることがあります。